この記事を読むと、TG-WEBの図形問題「塗り分け」で、領域を何色で塗り分けられるかを求める問題を、隣接構造を見抜くだけで機械的に解けるようになります。多くの受験者がこの問題でつまずくのは、いきなり掛け算をしようとして、どの領域とどの領域が本当に隣接しているか(角だけで接している場合は隣接とみなさない)を正確に把握していないことが原因です。
塗り分け問題を「4つの隣接構造」に分類する
塗り分け問題、何通りあるか計算しようとしても、本当に合っているのか毎回不安になる…
実は、領域同士のつながり方(隣接構造)を4つのパターンに分類できれば、それぞれ決まった手順で機械的に解けますよ!
塗り分け問題は、①鎖状(一列に隣接)、②輪状(環状に隣接して輪になる)、③中心型(1つの領域がすべてと隣接し、他の領域同士は隣接しない)、④2つの三角形が1点を共有という4つの隣接構造のどれかに当てはまります。まずこの構造を見抜くことが、正しい式を立てる一番の近道です。
パターン1:鎖状(一列に隣接)
以下のような図形のA、B、C、Dの領域を赤、青、黄、緑、紫、白の6色を使って塗り分けたい。ただし、隣り合う領域は異なる色で塗り分けるものとする。このとき、塗り分け方は何通りあるか。ただし、使わない色があってもよいものとする。
A、B、C、Dは一列に並んでおり、隣り合う組(A-B、B-C、C-D)だけが接しています(AとC、AとD、BとDは接していません)。
- Aは6色から自由に選べるので6通りです。
- Bは「Aと異なればよい」ので5通りです。
- Cは「Bと異なればよい」ので5通りです(Aと同じでも問題ありません。AとCは隣接していないためです)。
- Dは「Cと異なればよい」ので5通りです。
よって、塗り分け方は 750通り です。
ポイント
鎖状(一列に隣接)の構造では、最初の1つだけ「色数と同じ数」、それ以降は「1つ前の領域と違えばよい」ので「色数-1」を、領域の数だけ繰り返し掛け合わせるだけで求まります。
パターン2:輪状(環状に隣接)
以下のような2×2に区切られた図形のA、B、C、Dの領域を赤、青、黄、緑、紫、白の6色を使って塗り分けたい。ただし、辺を共有する(角のみで接する場合は除く)領域は異なる色で塗り分けるものとする。このとき、塗り分け方は何通りあるか。ただし、使わない色があってもよいものとする。
A-B、B-C、C-D、D-Aがそれぞれ辺を共有しており(AとC、BとDは角だけで接しているため隣り合いません)、4つの領域が輪のようにつながった構造(4サイクル)です。
輪状の場合、鎖状と同じように「1つ前と違えばよい」で掛け算していくと、最後の領域(D)が最初の領域(A)とも隣接しているという条件を見落としてしまいます。そのため、輪状専用の公式を使います。
- 領域の数をn、色の数をkとすると、輪状の塗り分け方の総数は という公式で求められます。
- n=4(偶数)、k=6を代入します。
よって、塗り分け方は 630通り です。
輪状の公式で注意すること
nが偶数のときは「+(k-1)」、nが奇数のときは「-(k-1)」になります。この補正項を忘れて だけを計算してしまうミスが多いので注意しましょう。
パターン3:中心型(1つの領域がすべてと隣接)
以下のような十字形の図形のO、A、B、C、Dの領域を赤、青、黄、緑、紫、白の6色を使って塗り分けたい。ただし、辺を共有する領域は異なる色で塗り分けるものとする(A、B、C、Dは互いに角でしか接しておらず、隣り合っていない)。このとき、塗り分け方は何通りあるか。ただし、使わない色があってもよいものとする。
中央のOはA、B、C、Dすべてと隣り合いますが、A、B、C、D同士は角でしか接しておらず、互いに異なる色にする必要はありません。
- Oの塗り方は6通りです。
- A、B、C、Dはそれぞれ「Oと異なる色」であればよいので、各5通りです(A、B、C、D同士が同じ色でも問題ありません)。
よって、塗り分け方は 3750通り です。
パターン4:2つの三角形が1点を共有
以下のような図形のA、B、C、D、Eの領域を赤、青、黄、緑、紫、白の6色を使って塗り分けたい。ただし、隣り合う領域は異なる色で塗り分けるものとする。図の中心でA、B、Cの3領域は互いにすべて隣り合っており、DはAのみと、EはCのみと隣り合っている。このとき、塗り分け方は何通りあるか。ただし、使わない色があってもよいものとする。
- まず、互いにすべて隣接しているA、B、Cを塗ります。Aは6通り、Bは残り5通り、Cは残り4通りで、通りです。
- Dは「Aのみ」と隣接するので、Aと異なればよく5通りです。
- Eは「Cのみ」と隣接するので、Cと異なればよく5通りです。
よって、塗り分け方は 3000通り です。
4パターンの見分け方まとめ
| パターン | 隣接の特徴 | 計算のしかた | 今回の答え |
|---|---|---|---|
| ①鎖状 | 一列に隣接、両端は非隣接 | 750通り | |
| ②輪状 | 両端も含めて環状に隣接 | 630通り | |
| ③中心型 | 1領域が全部と隣接、他は非隣接 | (中心が最初) | 3750通り |
| ④2つの三角形 | 互いに隣接する塊が2つ、1点を共有 | 塊ごとに場合分けして掛け算 | 3000通り |
覚えておくべきポイント
塗り分け問題を見たら、まず「どの領域とどの領域が辺を共有しているか」を図に書き出し、①〜④のどの構造に近いかを判断しましょう。輪状(両端も隣接する)だけは専用の公式が必要で、それ以外は「隣接する領域と違えばよい」を順番に掛け算するだけで求まります。
「角だけで接している領域」を隣接と勘違いしていませんか?
TG-WEBの塗り分け問題では、パターン3・4のように「角だけで接していて辺を共有していない領域」が用意されていることがあります。この2つを区別せずに「隣り合っていそう」という見た目だけで判断すると、本来は自由に選べるはずの色の選択肢を誤って減らしてしまい、答えが合わなくなります。
4パターンの考え方は分かったけど、本番で初めて見る形が出たら分類できるか不安…
その不安を解消するには、実際にいろいろな隣接構造の問題に触れておくのが一番です。Webテストナビは、間違えた問題や自信のなかった問題を忘れかけた頃に自動で再出題する仕組みで、本番でも隣接構造をパッと見分けられる状態を作ります。
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よくある質問(Q&A)
Q. 輪状(サイクル)の公式は、なぜ鎖状と同じ掛け算では求められないのですか?
A. 鎖状は最初と最後の領域が隣接しないため、単純に「1つ前と違えばよい」を繰り返す掛け算で求められます。しかし輪状は最後の領域が最初の領域とも隣接しているため、単純な掛け算では「最後の領域が最初の領域と偶然同じ色になってしまうケース」を正しく処理できません。この食い違いを補正するために、 という補正項が付いた専用の公式が必要になります。
Q. 「使わない色があってもよい」とはどういう意味ですか?
A. 6色すべてを必ず使い切る必要はなく、隣接する領域同士さえ異なる色であれば、隣接していない領域同士が同じ色になったり、一部の色が一度も使われなかったりしてもよい、という意味です。パターン1の例でも、AとCは隣接していないため同じ色になるケースを禁止していません。
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