この記事を読むと、TG-WEBの図形問題の中でも難易度が高い「塗り分け」「敷き詰め・積み重ね」問題を、決まった公式と最小公倍数を使って解けるようになります。多くの受験者がここでつまずくのは、領域の数や色数が増えたときに単純な掛け算では対応できなくなること、そして「ぴったり収まるサイズ」を求める問題で最小公倍数を使うという発想にたどり着けないことです。
高難度パターンを解く2つの武器
塗り分けの問題、領域や色の数が増えると急に難しく感じて、もう掛け算だけじゃ対応できない気がする…
実は、領域が増えても環状塗り分けの公式は同じ形のまま使えますし、敷き詰め・積み重ね問題は最小公倍数を知っていれば一発で答えが出せますよ!
高難度の塗り分け問題は環状(輪状)の隣接構造を見抜いて公式に当てはめることがカギです。一方、敷き詰め・積み重ね問題は辺の長さの最小公倍数を求めれば、ぴったり収まる正方形や立方体のサイズが分かり、あとは必要な枚数・個数を割り算で求めるだけです。
記事を読む前に、今の「高難度の塗り分け・敷き詰め」の実力を測ってみませんか?
これから紹介する2つの武器を身につける前に、まずは現状の解答スピードを診断してみましょう。
無料のTG-WEB図形模試で今の実力を診断高難度パターン1:6領域を7色で塗り分ける環状構造
6つの領域A〜Fが、A-B、B-C、C-D、D-E、E-F、F-Aの順に環状に隣り合っている(つまりAとFも隣り合っている)。この6領域を7色を使って塗り分ける場合、何通りの塗り方があるか(隣り合う領域は異なる色。使わない色があってもよい)。
領域の数が4つから6つに増えても、環状(輪状)の隣接構造であれば同じ公式が使えます。
- 領域の数をn、色の数をkとすると、環状の塗り分け方の総数は という公式で求められます。
- n=6(偶数)、k=7を代入します。
よって、塗り分け方は 46,662通り です。(46,656)だけを計算して末尾の「+6」を忘れると、選択肢に用意された誤答(46,650通りや46,656通り)を選んでしまうので注意しましょう。
ポイント
環状の塗り分け公式 は、領域の数や色の数が変わっても同じ形のまま使えます。nが偶数なら「+(k-1)」、奇数なら「-(k-1)」になる点だけ、毎回符号を確認しましょう。
高難度パターン2:2つの三角形が1点を共有する塗り分け
5つの領域A〜Eがある。A・B・Cの3つは互いにすべて隣接している(三角形状)。C・D・Eの3つも互いにすべて隣接している(別の三角形状で、Cを共有している)。ただし、A・BはD・Eのいずれとも隣接していない。この5領域を6色を使って塗り分ける場合、何通りの塗り方があるか(隣り合う領域は異なる色。使わない色があってもよい)。
三角形ABCと三角形CDEが、Cという1つの領域だけを共有している構造です。共有点であるCを中心に、2つの三角形を順番に処理します。
- まず、互いにすべて隣接しているA・B・Cを塗ります。Aは6通り、Bは残り5通り、Cは残り4通りで、通りです。
- Dを塗ります。DはCとだけ隣接している(A・Bとは隣接していない)ので、Cと異なればよく5通りです。
- Eを塗ります。EはC・Dの両方と隣接しているので、その2色と異なる必要があり、通りです。
よって、塗り分け方は 2400通り です。共有点Cを含む三角形から先に確定させ、残りの領域を「すでに塗った領域のうち隣接するものだけ」を数えながら順番に処理するのがコツです。
高難度パターン3:直角三角形を敷き詰めて正方形を作る
ここからは敷き詰め・積み重ね問題です。
3辺の長さが3、4、5の直角三角形2枚を、斜辺どうしを合わせて組み合わせると、3×4の長方形ができる。この長方形を敷き詰めて、できるだけ小さい正方形を作るには、直角三角形は最低何枚必要か。
- 3×4の長方形を並べて正方形を作るには、3と4の最小公倍数である12を1辺の長さにするのが最小です。
- 12÷3=4枚(縦方向)、12÷4=3枚(横方向)を並べると、1辺12の正方形ができます。必要な長方形の枚数は 枚です。
- 長方形1枚は直角三角形2枚からできているので、必要な直角三角形の枚数は 枚です。
よって、必要な直角三角形は 24枚 です。
敷き詰め問題のコツ
「できるだけ小さい正方形(や立方体)を作る」と言われたら、まず辺の長さの最小公倍数を求めましょう。それが目標のサイズになり、あとは「目標のサイズ÷元の辺の長さ」で必要な枚数・個数が求まります。
高難度パターン4:直方体を積み重ねて立方体を作る
同じ最小公倍数の考え方は、3辺の長さがバラバラな直方体を立方体に組み上げる問題にも使えます。
3辺の長さが2、3、7の直方体がたくさんある。これを積み重ねて、3辺の長さがすべて等しい最小の立方体を作りたい。この直方体は最低何個必要か。
- 2、3、7の最小公倍数は42なので、1辺の長さが42の立方体を目標にします。
- 直方体を、縦方向に 個、横方向に 個、高さ方向に 個並べると、1辺42の立方体ができます。
- 必要な直方体の個数は、個です。
よって、必要な直方体は 1,764個 です。
4つの高難度パターンをまとめる
| パターン | 使う武器 | 計算のカギ | 答え |
|---|---|---|---|
| 6領域・7色の環状塗り分け | 環状塗り分けの公式 | 46,662通り | |
| 2つの三角形が1点を共有 | 順番に確定させる | 共有点から塗って掛け算 | 2,400通り |
| 3×4長方形→正方形 | 最小公倍数 | LCM(3,4)=12 | 24枚 |
| 2×3×7直方体→立方体 | 最小公倍数 | LCM(2,3,7)=42 | 1,764個 |
公式と最小公倍数の考え方は分かったけど、本番で数字が大きくなると計算ミスしそうで不安…
その不安を解消するには、いろいろな領域数・色数・辺の長さの組み合わせに繰り返し触れて、公式を当てはめる手順そのものを体に染み込ませておくのが一番です。Webテストナビは、間違えた問題や自信のなかった問題を忘れかけた頃に自動で再出題する仕組みで、本番でも高難度パターンに落ち着いて対応できる状態を作ります。
- 忘却曲線に基づく自動復習機能(間違えた問題を最適なタイミングで再出題)
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よくある質問(Q&A)
Q. 環状塗り分けの公式は、領域の数や色の数がいくつでも使えますか?
A. はい、環状(輪状)に隣接した構造であれば、領域の数n・色の数kがどんな値でも という同じ公式が使えます。nが偶数のときは「+(k-1)」、奇数のときは「-(k-1)」になる点だけ間違えないように注意してください。
Q. 敷き詰め・積み重ね問題で、最小公倍数を使うのはなぜですか?
A. 「できるだけ小さい正方形や立方体を作る」ということは、元の辺の長さすべてで割り切れる最小の数(=最小公倍数)を目標のサイズにする、ということと同じ意味だからです。最小公倍数より小さいサイズでは、少なくとも1つの辺の長さで割り切れずぴったり収まらず、最小公倍数より大きいサイズでは「最小」の条件を満たさなくなります。
参考書を買う前に、まずは今の実力を確認してみてください。